「副業で○○やってみたいけど、経験ないしなぁ〜。××(年齢・性別など理由)だから無理かなぁ〜」
こんな風に、経験がないことを理由に興味のある仕事をやろうかやるまいかと足踏みしてる、わたしのような方におすすめの本です。
あらすじ:「副業するならカメラマン」を簡単に説明すると
バンドマンを目指すも芽が出ず、テレビ番組の制作をしたら打ち切りになり、中国貿易に挑戦するも失敗してしまい数百万円の借金を抱えてしまった筆者。
子供が生まれたことを期に3万円の中古カメラを買い、カメラマンとして仕事ができないかと考えた。
「人がつくったものは誰でも作れる。だって人が作っているのだから」
を合言葉に未経験からカメラマンを始め1億円以上売り上げた、筆者がどんな風に仕事をしてきたかを書いた本が「副業するならカメラマン」です。
著者の小椋翔さんはカメラマン養成所を作ってカメラマンの始め方を指導していて、生徒さんも9割以上が成功しているそうです(ぶっちゃけるとこの生徒さんの成功の定義は明記されてないので、どういうことなのという気もしますが)(養成所では最初に自分の3ヶ月後の目標を決めるそうなので、その達成率のことかなと思ってます)。
Amazonレビューは気にしない方がいい
Amazon でこの本のレビューを見ると、「中身がない」「著者の有料セミナーの勧誘ばっかり」「技術のことなんか1ミリも書かれてない」みたいな、酷評が目立ちます。
その方々がレビュー内で書かれているのが、「カメラで生計を立てています」「現役のカメラマンですが」というような、カメラが本業の方々であるという自己申告をされています。
「副業するならカメラマン」は、技術を持たない初心者が副業カメラマンになる方法を伝えています。
わたしのような一眼レフカメラに触ったこともない初心者、つまりこの本のターゲットである人間からすると、どのカメラを買えばいいかも、カメラの設定も、技術の高め方も、もちろん集客方法も、心の持ちようまで、きちんと書かれています。
Amazon のレビューは、初心者向けの本に対してプロが自分の知識が増えないと怒ってるだけです。
プロの方が買う本を間違えているだけです。
著者の講座への勧誘が酷いみたいなレビューもありますが、それも嘘ですので、安心して読めますよ。
よくあるただの「俺ってスゲェだろ」本ではなく、読んだ人がマネできることがあるしっかりした本です。
「副業するならカメラマン」は副業のビジネス書
カメラマンのなり方ではなく、どういう価値が提供できるかという話にフォーカスしているので、カメラマン以外の職業・副業にも応用できるメソッドでした。
カメラマンのようにモノ(写真)を売る人だけでなく、ブログを書くブロガーにも、副業で誰かに何かの価値があるものを提供したい人にも、通じるところがある内容です。
カメラマンになるための方法というよりは、ビジネス書ですね。
「時間/お金がないからなぁ」「経験ないしなー」という、いつまでたっても動けない考え方を改める方法もしっかり書いてあるので、「よし、行動しよう!」という気持ちにさせてくれます。
どんどん仕事をこなしていくだけでプロ
一生に一度の結婚式、お願いするなら、あなたが満足する写真を撮ってくれる、ベテランのカメラマンがいいと思いますよね?
でもそのカメラマンでさえ、初めてのときがあったのです。
「私、結婚式の写真を撮影するのは初めてなので、うまくいくかどうか……」
こんな言葉をお客様にかけては、不安をあおるだけです。
プロかアマの違いは、自分で「言った」か「言わない」かです。
「副業するならカメラマン」P145
本文中のこの2文に、特にハッとしました。
就職や転職のときに、ただのパソコンスキルでさえ「まぁできます」「実務では簡単なソフトは使っていたので、一応使いこなせると思います」みたいな、ハッキリとしたことを言わない(言えない)状態だったんですが、結果は案の定よろしくなかったです。
というのも、ハッキリ言い切らない=自分に自信がない ように見えてしまうんですよね。
就活・転職などでは特にこの自信がないように見えるってマズい事態です。
分かってはいたんですが、どうしてもスキルがないと思い込んでいる上に自分に自信もなくて、ハッキリとは言えませんでした。
「パソコンスキルあります!」「誰よりも使いこなせます!」みたいにハッキリ言えると、少しは変わったのかなとこの本を読んで感じました。
今カメラマンとして生計を立てているプロだって、初めてカメラに触った瞬間があったはず、初めてカメラのお仕事をした慣れてない瞬間があったはずなんです。
量をこなして慣れる・自分はプロだという覚悟を持て、ということですね。
ありえない価値を提供したら、仕事がどんどん入ってくる
ディズニーランドは、払ったお金以上のサービスが提供されるので、何度も行きたいと思えるサービスになっています。
料金以上の価値をお客様に与えると、仕事がどんどん入ってくるようになるということを、ディズニーランドはじめ様々な経験談や根拠で示してくれています。
技術ではなく、お客様の心を満たすのが大事ということですね。
筆者のいう「技術は必要ない」とは?
「技術が必要ないなんて書くな」「技術のないやつがカメラマンとして仕事したら大変なことになる」とプロカメラマンを自称する方々からAmazon レビューに書かれていました。
技術を勉強する必要が全くないという訳ではありません。
撮影スキルを高めていったとして、お仕事の際に
「わたしはここまでのスキルがあるので、撮影代金は1万円からのご相談になります!」
だとか
「このスキルがあれば撮影代金が2万円からになるから、技術をみがこう!」
といった風に、追い求めた撮影技術と自分の価値がイコールになるのか、ということだと思います。
ぶっちゃけ、カメラマンがいくら高度な技術を追い求めて高スキル持ちだったとしても、お客様にとっては知ったこっちゃないんですよね。
お客様は「自分が満足する写真を撮って欲しい」と思っているんです。
だから筆者の小椋翔さんは、この「副業するならカメラマン」で技術を習得するのを目的にしないで、お客様を満足させてくださいと何度も伝えています。
「営業しなくても仕事が入ってくる!」の本当の意味
読んだ方のレビューで、「営業しなくても仕事が入ってくるって言いながらインスタグラマーに営業してて草」という内容がありました。
筆者のいう営業というのは、アポ無しでカメラマンの撮る写真を必要としていない、または興味がない、自分のターゲットかどうかも分からない人に当たって砕け散っていく、心折れるような飛び込み営業を指しているのだと思います。
ダラダラと無策に SNS で広告を載せるとかもですね。
興味がない人に営業をかけても、断られる率が高くなるだけです。
インスタグラマーに声をかけるというのは、彼・彼女らがより良い写真が撮れるならばそうしたいであろうと見込んで
「プロフィール画像の写真をわたしに撮らせてもらえませんか? 写真に満足したら宣伝してくれると嬉しいです」
と需要のあるところに自分を売り込んでいくということです。
インスタグラマーの方は良い写真が撮れて良かった、こちらはカメラマンとして実績ができる・宣伝してもらえるという win-win なんですよね。
この項目を読んだとき、目からウロコで本当にびっくりしました。
需要のあるところに声をかけるのだから、やみくもに声をかけたときよりお仕事につながる可能性が高くなるのは必然。
他にも色々な集客方法が載っています。
副業したいと思っているけど営業はできないなぁという考えから、「副業するならカメラマン」を読んで、需要に供給を与えるようにお仕事するよう、意識を変えていきましょう。
カメラ技術を向上させるために読む本ではない
技術向上のために読む本ではないです。
技術が身に付くようなテクニックとかは初心者向けのもので、なおかつサラッとしか書かれていません。
タイトルからしてカメラ技術向上を考えている方はこの本を手に取らないとは思いますが、一応。
プロのカメラマンとして、すでにご飯を食べている方にもこの本は必要ない(マインド・心構えや集客方法などは参考にできるかもしれませんが、それでもやっぱり初心者向け)です。
「副業するならカメラマン」書評まとめ
カメラマン仲間へ仕事を紹介する際の利率がエグい数字書かれているなとは思うのですが、それを差し置いても凄く良い本です。
副業するのにカメラマンっていいな・やってみたいな、と思っている方、何かしらの副業をやってみたいなぁと考えている方、フリーランスで集客方法どうしようと思案中の方におすすめです。
実践的なビジネスのお話がギュッとつまっているので、カメラマン以外の副業をしたい・し始めたところという方にも是非一度読んで頂きたい本でした。
以上、Non でした。
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